東京・大塚０１
池袋から大塚まで歩きました。
池袋駅を出てから北側に向かうJR山手線の線路は、途中で東側に大きく曲線を描いて大塚駅へと向かいます。
池袋駅を出てすぐの北口エリアには繁華街、その少し奥にはホテル街が続き、そして物静かな住宅街へと入り込んでいきます。
小さな街灯に照らされた路地から空を見上げると、広くギラギラと煌めくサンシャインがそびえています。
人通りも少なく狭い路地を進むと、やや開けたところに銭湯が見えてきました。
大塚の夜の暗さでは、煙突も近づくまで気付きませんでした。
池袋はターミナル駅となってから劇的に発展を遂げた都市といわれますが、それ以前は片田舎のような場所であったそうです。
急激な都市化に伴い繁華街もスプロール状に広がってきたのでしょうか。
繁華街の賑わいの中では、脆弱な関係性がそこら中で生まれては消えていきます。
そういった冷たい関係に紡がれた繁華街を通り過ぎ、不気味な静寂さが漂うホテル街を抜け、その先にある暗闇の住宅街の中に灯る銭湯の明かりは、小さいながらもノスタルジックな大塚の街の奥ゆかしさである様にも感じました。
